
バスケットのローリエの上で休ませる。
岡山に住んでいる娘夫婦が、毎年、香茸(乾燥品)を送ってくれます。
独特の素晴らしい香りがする幻のきのこの一つです。
深い山間で採れるため現地で味わうか、よほどの高級な料理屋さんでないと、なかなかお目にかかりません。
日本料理の素材の一つとして使われるものですが、自称趣味のハム.ソーセージ職人としては、黙って食ってるわけにはいきません。
このような地域特産の珍しい素材を目の前にすれば、趣味のハム・ソーセージ職人としては、これを使った新しい作り方やレシピに挑戦したくなります。
ウインナーソーセージやフランクフルトのフレーバーにもよいかも知れませんが、今回は、これを使ってワインにピッタリの寄せハムを作ってみました。
作り方
材料
1)豚腿肉(赤身)1300g (内訳)A:タネモノ用(963g) B:つなぎ用(337g)
2)豚背脂 104g
3)乾燥香茸 7g
4)雪氷 78g
5)塩 26g (内訳)C:豚赤身肉用(24g) D:豚背脂用(2g)
6)※硝石 2.5g ※使用についてはご自分でご判断下さい。
7)スパイス等
・白胡椒3.5g・メース1g・コリアンダー1g・クローブ少々・玉ねぎ5g
※玉ねぎを除くスパイス類は細かく挽いたもの。
準備作業
・豚腿肉の筋や膜をとり、2cm角に切り、5)Cの塩、6)及び7)の玉ねぎを除くスパイスと一緒にボールに入れ、完全に均等に混ざるまで手早く混ぜる。
・上記を、材料1)の内訳A,Bの割合で2つに分けた後、それぞれポリ袋へ入れ冷蔵庫にて4℃以下で2日間寝かす。
・豚背脂も5)Dの塩とよく混ぜ上記と同様に2日間寝かす。
香茸の登場です。

今回のものは、小さめの乾燥品です。
大きく肉厚のものの方が香りも味も強いようです。
・香茸を1時間ほど水につけ戻します。
・香茸はあくが強く、真っ黒の戻し水は使わず捨てます。
・手でこすり洗いし、茹でこぼしをしてさらにあくを取る。
・軽く下味をつけるため、塩少々で煮て冷まします。
・細かく刻み冷蔵庫で冷やしておきます。
つなぎの肉挽き
・肉挽きのため、つなぎ用に寝かしていたBの赤身肉と豚背脂をフリーザーに移し予め半冷凍状態にしておく。
・上記の半冷凍状態にしたもの両方と玉ねぎを加え、ボールで手早く混ぜ5mmのプレートを用いミートグラインダーで挽く。
・挽いたものを(量が多い場合は最大500gの小分けにして)ポリ袋に入れ、練肉加工に備え再度フリーザーで半冷凍状態にしておく。
つなぎのエマルジョン化
・上記で準備した半冷凍状態の挽肉に4)の雪氷(削った氷)を加え、フードプロセッサーで更に細挽きにする。
・原料が多く小分けにして加工する場合は、加える雪氷も按分して加えること。
※詳しくは、失敗しない基本の押さえをご参照下さい。
混ぜ合わせ

・Aのタネモノ用に保存した肉表面の湿り気をクッキングペーパーで押さえるように拭き取り、冷たくしたボールに、上記で用意したつなぎ用の肉、細かく刻んだ香茸を入れ均等になるまで手早く混ぜる。
※多めの場合、ミートミキサーがあれば便利です。
充填

・予め太目のファイブラスケーシングを用意し30~40分間ぬるま湯に浸けておく。
・上記のケーシングの片側の端をケーシングクリップでシールするか紐で縛る。
※ケーシングクリップの使い方
いよいよ充填ですが、しっかりしたソーセージ充填機は頼りになります。寄せハムなど2cm程度の角切り肉塊入りの原料でもスムーズにストレスなくケーシングにしっかりと充填できます。

・ソーセージスタッファーに口径25.5mmの太いスタッフィングチューブを装着し、上記のファイブラスケーシングをセットします。
・シリンダーの中に空気溜りが出来ないように混合した原料肉を入れ、ソーセージスタッファー本体に装着する。
・上まであげたピストンを原料の入ったシリンダーにはまるようハンドルを廻し下げていきます。
同時にシリンダー内の空気も圧力開放弁により抜けていきます。

・ハンドルを廻しながらケーシングにしっかりと充填します。
・充填後、ケーシングの充填口の一端を空気が入らないよう強く絞り込みホグリングで縛るかタコ糸を強く巻きつけて縛る。
※ホグリングの使い方
・余分なファイブラスケーシングをカットします。
巻締め
・充填後、ミートネット(今回は14番サイズ)を使ってしっかりと巻締めます。
・タコ糸でもOK、ただ乾燥や燻煙による肉の縮みに応じ、その都度締め直しが必要です。
・ミートネットは伸縮性があり締めなおす必要はなく、巻締めには非常に便利です。
湯せん
・75℃~80℃の湯の中で湯せんします。
・今回のケーシングは口径88mmなので90分以上ですが、太くなれば長めに湯せんした方がよいので2時間かけます。
乾燥
・湯せん後、熱さに注意し表面の水分を拭き取り、スモークハウスなどに吊るし、煙を出さず65℃ぐらいで30分~1時間、表面の色が少し濃くなる程度まで乾燥させる。
乾燥後、室温で冷蔵庫に入れても問題ない程度にまで冷却し、更に冷蔵庫で1日おいて充分冷やし薄くスライスして食す。
スライスしました。
少々香茸の色が出て黒っぽい仕上がりになりますが、香茸の香りが素晴らしい一品です。

長期保存する場合は冷凍して保存します。