ソーセージの加熱時間はどれくらいがいいのか、というご質問をよくいただきますので、今日はだいたいの目安になる時間の算出方法をご紹介します。
本来中心温度計を使ってソーセージの中心部分に検温針を刺し、65℃から最大79℃くらいの温度で上げるのが一番間違いありませんが、せっかく仕上げたソーセージの中の肉汁がケーシングの外に出てしまうというデメリットがあります。
肉汁が出てしまうのを避けたい方は、以下の例を参考になさってください。
(書籍「ドイツソーセージをつくる」の内容をもとに私自身の経験も加味した推定値です。環境により若干の誤差があることをご了承ください。)
なお、以下の加熱時間はブリューヴルストの場合です。
(ブリューヴルスト=生肉からソーセージ生地をつくりケーシングに充填した後加熱するソーセージ。
75℃~80℃の湯でゆでる。
当ブログでご紹介しているソーセージのレシピもほとんどがブリューヴルストです。)
コッホヴルスト(あらかじめ加熱した肉をケーシングにつめたソーセージ。レバーソーセージや血液ソーセージなど)はまた必要な加熱時間が違ってきますが、当ブログでは扱っていませんので割愛いたします。書籍「ドイツソーセージをつくる」に詳しく載っていますので興味のある方はご参照ください。
羊腸・豚腸・ファイブラスケーシング等を使う場合
直径60mmまでの太さの場合、10mmごとに10分間プラスしていく。 例:直径60mmのケーシングの場合は60分間。
ただし直径60mmを超えると直径90mmのケーシングの場合は120分程度必要。
(参考文献:ドイツソーセージをつくる)
これを見ると60mmまでは直径(mm)=時間(分)が目安となっていますが、直径90mmの場合60mmより30mm増えて時間は60分増えています。(すなわち10mm増ごとに20分プラス)
この計算法でいくと、直径100mmのケーシングの場合は、最初の60mmぶんの60分と、追加分の40mmが20×4=80分で合計140分(2時間20分)となります。
気持ち長めに茹でると安心ですので、この場合私は少し余裕をもたせて2時間30分ほどボイルしています。
これより太いものをボイルする場合は中心温度計を差して計ってみるほうがよいかもしれません。
ただし、あまり時間をかけ過ぎることも避けたほうがよいと思います。
牛・仔牛の小腸を使う場合
60分程度。
ケーシングにはさまざまな太さがありますので、以上のような感じでいつも茹で時間の目安を見積もっています。
しかしこれらは推定値ですので、複数作るなかで均一な仕上がりが求められる場合などは中心温度計を使う方が確実です。